前にエンバーミングした方で、車の事故にあった方がいました。対面する前に私には事故、頭の損傷という情報だけ入ってきましたので私の願うことは、出来る限りお顔の傷が少ない事でした。対面すると、顔の傷は小さい擦り傷がいくつかと下顎が割れていましたが、表面的にはわかりづらいものでした。エンバーミングは問題なくすすみましたが、お顔の発色はやや赤みが強く出る部分があり、唇は接触があったためかお写真で見る唇の3倍近く腫れてしまいました。目や唇の腫れは、事故の方など薬品注入ではよくあるのですが、注入前にお顔を整えるためにあまり目や唇に触る事でも腫れてしまうことがあります。ですので、事故で腫れの予想がある方にはお口の整えを最小限にして注入後に合わせたりします。
この方は、エンバーミング後に腫れた唇をクリームをつけた指で少し強めに圧をかけました。おそらくご生前の唇より少しふっくらしていましたが、やはり自然が一番なのでそれより余計なことはしませんでした。少し痩せ気味だった彼も少しふっくらして、無事ご家族のもとへお帰りになりました。
エンバーミングのご相談は 株式会社くぼた まで
Licensed Embalmer 久保田 玲