エンバーミング 化粧

株式会社くぼた の販売しているエンバーミング薬品の製造会社ESCOは、「化粧のいらないエンバーミング」を目指して設立100年以上になります。 ここは私個人のエンバーミングととても共通する目標であり、実際に浸透力の高さや肌の透明感など他社に引けをとらない薬品が用意されています。 しかし、化粧のいらないという目標は必ずしも達成できるものではなく、やむなく化粧で隠すまたは厚塗りになってしまうケースもあります。 本人の好みだった化粧やご家族が覚えてらっしゃるお顔にお化粧するのもエンバーマーの処置のひとつになります。 その化粧に大きな影響をあたえる因子が、1)肌の色 2)環境 3)性別 4)年齢 5)照明 になります。亡くなった状況で、その方の肌の色や、女性だったら普段どのようなお化粧をしているのか、エンバーマーにはわからない場合が多数あります。 ですので、葬祭ディレクターにお願いをして写真を見せてもらうと良いでしょう。 お顔や肌の色、髪型等を見せていただくことはもちろんですが、お洋服の雰囲気や笑顔、海外旅行中なのか、キャンプの写真か、表面だけで判断することではなく、その故人を少しでも知れることが、自然でその方らしい化粧につながるかもしれないと考えています。

 エンバーミングに関する質問やお問い合わせは 株式会社くぼた まで

Licensed Embalmer of Hawaii/ Licensed Funeral Director of California   久保田 玲

エンバーミング 黄疸

病気等で肌や眼が黄色くなってしまっているご遺体に会うことがあります。 一般的に、健康な私たちの身体にはおおよそ1から1.5ミリグラムのビリルビン(血液中のヘモグロビンの分解によってできる胆汁中の赤黄色の色素)が100ミリリットルの血液に含まれています。多くの赤血球はおよそ120日間生きていて、病気によってその100ミリリットル血液中のビリルビンの量が変わり、その量を超えるほど黄疸の度合が強くなります。そして、エンバーミングの処置では強酸性(高いIndexのホルムアルデヒド含有の薬品)が原因でビリルビンはビリベルジンという緑の色素に変わる酸化反応が起きるため、びっくりするような肌の色に変化してしまう場合があります。黄疸を引き起こす病気の方へのエンバーミングは、強い薬品を必要とする場合が多いのでバッファーと呼ばれるpHのバランスを保つ薬品、またはホルムアルデヒドの強くない薬品またはホルムアルデヒドを含まない薬品で体内クリーニングをし、染料を入れ、2回行う等が必要となってきます。

 

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Licensed Embalmer of Hawaii/ Licensed Funeral Director of California   久保田 玲

エンバーミング 薬品浸透のサイン

ご遺体によって、年齢、性別、人種、生前の病気、死因、亡くなった場所等様々で、その方に合わせエンバーマーは最適な薬剤を作っていきます。では、どのように薬品がしっかりと身体に浸透されたかを測るのでしょうか。

*肌や組織の色の変化

*肌や組織の固定

*肌の弾力

*指先、唇、足の親指の膨らんだ丸み

*透明感のある肌の色

*ブラックライトに反応する

色の変化は目に見えますが、眼に見えない内部まで薬剤が浸透し、隅々までしっかりと防腐をされているか様々なサインで確認をします。

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Licensed Embalmer of Hawaii – REI KUBOTA

エンバーミング 臨床観察

ご遺体の様々な経緯で、腐敗が始まっている場合に組織部分の膨張が見られることがあります。これは、毛細血管の壁がもろくなっていることにより起こってしまいます。エンバーミングで薬品を注入し、薬液が大きな血管から小さい血管、そして毛細血管へと流れ、最終的には組織の内部へと入っていきます。ですので、痩せこけた方でも薬品が組織に入り込むため、内部から全体的にふっくらとさせることができます。しかし、上記で挙げたご遺体は、血管の壁が弱く多くの薬品が組織内へ入ってしまうので、水分をへらして強い薬品を使用し必要以上の膨張を防ぎつつ、お身体の防腐をしっかりとしていく必要があります。特に、重要な顔は皮膚が薄く、ご対面を考えると、体に使用した薬品とは別の配合で作成したりする場合もあります。

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Licensed Embalmer of Hawaii – REI KUBOTA

エンバーミング ドレイネイジ

エンバーミングというと「血を抜いて、薬品を注入する」というイメージを持った方が多いと感じます。正しくは、血液は抜くのではなく、薬品と入れ替える、というほうが近いのです。身体の中でも血液は、腐敗しやすいですし、変色の原因になったりします。浮腫の方は余計な水分を血液とともに体外へ出来る限り排出したほうが、お葬儀までの時間やご家族とのご対面に心配が減ります。しかし、痩せてしまっている方や、亡くなる前にウイルスや菌に感染している方や、高熱を出されていた方、冷蔵室に長く安置されていた方は血液のドロドロ度が高く、体外へ出ていきづらい場合も多く見受けられます。そこで、エンバーマーは血液をサラサラにする薬品を利用してしっかりと体外へ排出させていきます。このドレイネイジは、エンバーミングにとって大事な役割がありますが、エンバーマーにとっては感染症等と一番近く接触する場でもあるので、丁寧に器具を使用しながら、ケースを見極めて行う必要があります。

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Licensed Embalmer of Hawaii/Licensed Funeral Director of California   久保田 玲