エンバーミング及び再構築施術(修復)会議 2018年8月

米国で2年に一回、プロフェッショナルなエンバーマーのための修復(再構築施術)会議が行われます。会議と言っても、再構築施術専門学校が主催し、経験のある様々な国のエンバーマーがゲストスピーカーとして経験や技術を紹介する場となります。2年に1回行われる会で、私が参加した今回の会には30年も40年も経験のあるエンバーマーが半数以上をしめ、お友達となることもできました。

そもそも、このエンバーミングの再構築施術専門学校の校長であるバーニーは、葬儀の際の「最後の対面」が大変重要だと考えています。もちろん、葬儀のタイプは様々あれど亡くなった方とその家族や親戚、近しい友人との顔を合わせてのお別れを必ずもつようにすることが大事だという考えです。

もちろん、葬儀において何が正しくて何が悪いということはないのですが、対面をしたくても出来ない方のための再構築施術で、時間もかかれば費用もかかります。ですので、多くの場合突然亡くなったケースが多く、そういう方の死因は事故や事件などである場合が多いのです。

今回ご紹介いただいたケースの多くが、車やオートバイの事故、銃での事故や自殺、見つかりにくい自殺により遺体の腐敗、変死による解剖、により対面するのが難しいように思われる状態になっています。例えば、小さい傷であっても、場所的に血管を傷つけていれば大量出血で顔中が血だらけで洗えばきれいになってしまう場合もあれば、眼や鼻、口の位置がわからなくなってしまっているような方まで含まれています。

再構築施術を用いれば、全ての方が生きていた頃に戻るかと言えばそうではありません。ケースによれば人形のようになってしまっている方も残念ながらいらっしゃいました。でも、それでもご家族はお別れできた、ありがとう、喜ばれるそうです。

生きていた頃の、元気だった頃、若かった頃、希望を言えばたくさんありますが、大事なことは自分の大事な人がいると安らかなようだと認識できて、その人の死を家族はつらいけれど、悲しいけれど認識をするということだと考えます。

その会議の半数以上がエキスパートと言える方々のようでした。エンバーマーは、いつまでも完璧や100%はなく探求心の塊でなくてはいけませんね。

このブログではこの数日勉強したことやその他諸々ご紹介を続けていきます。

 

エンバーミングのご相談は、株式会社くぼた まで

 

Licensed Funeral Director and Embalmer  Rei Kubota, L.F.D