エンバーミング 浮腫

数か月前になりますが、エンバーミングのお問い合わせがありました。それは、癌で入院されている方が抗がん剤で容姿が全く変わってしまったため、エンバーミングで戻せないかというお話しでした。

エンバーミングと言うと、生前そのままに戻る処置と勘違いされている場合が多くあります。しかし、特に抗がん剤や生前の薬治療で全体的な浮腫になってしまった方を戻すのことはエンバーミング処置の中でも難しく、不可能に近いと考えられます。もちろん、エンバーミング第一の目的である防腐、第二の殺菌消毒はできますが、第三の目的である修復ということが不可能に近いのです。

浮腫の方を戻すと言う事は、身体の中で浮腫が起こる状態を治すことが必要となりますが、細胞レベルの話しであり、もし数日をかけてエンバーミングすることが可能であれば、幾分戻すことは可能です。ただ、現在日本にある薬品では難しく、また数日をかけることが可能である施設でなければなりません。

ESCO社の浮腫用薬品は従来の浮腫用薬品とは、考え方が違うので一段とご生前に近づけることが可能と考えられます。

エンバーミングのご相談は 株式会社くぼた まで

Licensed Embalmer 久保田玲

 

 

エンバーミング IFSA

日本でエンバーミングの協会があります、IFSA 遺体保全協会です。似たような名前の他の協会もあるようですが、先日、くぼたが薬品の販売者として協会の賛助会員となることになりました。私も、アメリカの資格とともに日本の施設で働き始めた時にIFSAのエンバーマー資格を取得いたしました。今後は多くの方にくぼたの販売するESCO社の薬品とともに、日本のエンバーミングの発展に貢献し、先日習得した技術を日本に広める活動ができたらと考えています。

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エンバーミング エアブラシ

アメリカにて、エアブラシでのお化粧をしています。

技術者でもエアブラシを好む方、好まない方様々です。ある程度習得するまでやはり簡単にはいかないです。エンバーミングをされていない方でお肌が弱っている方には良いとも思いますが、やはりしわの部分は難しいですね。頬やおでこなど広い部分にはきれいに広がりますが、肌がきれいになり過ぎて私には少し違和感を感じてしまいますので、すぐにスポンジを当ててしまいます(技術不足かもしれません)。お化粧は、色々勉強して実地を重ねてもやはりセンスがあるな、と感じることがあります。私の大好きな納棺士は、トレーニングではじめて私の前で故人にお化粧をしてくれましたが、色彩感覚が抜群でご家族もとても喜んでいらっしゃいました。私はと言えば、幼少の頃絵の教室に7年間通っておりましたが、それが現在役にたっているかどうかは自分ではわかりません。ただ、お化粧をする時にひとつだけ気をつけていることは、清潔感と品良くすることを心掛けています。

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エンバーミング ご対面

なぜエンバーミングが大事なのか、勧めるのか、疑問に思う方もいらっしゃると思います。私は、全ての人に必要だとは思いませんし、嫌悪感を感じる方の気持ちもわかります。自分の親や自分自身をエンバーミングしたいのか?と聞かれれば、現時点で簡単には答えは出せないでしょう。でも、もし感染症や事故、顔が大きく変化するような病気等で亡くなった場合にきれいにできるのであればきっと迷わずエンバーミングを選ぶかと思います。それは、亡くなった人を想って下さる人のため、また自分がゆっくり対面してお別れをしたいためにつきるかと考えます。お別れって言葉にはできないほど寂しく、いつまでもつきまとって悲しい気持ちにさせます。でも、それでもやはり顔を見てお別れをしたいですし、してほしいと思います。必要な場合や、気になるけどどうかな?って方はいつでもご連絡下さい。

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エンバーミング 同意書

ご家族の希望でエンバーミングを施術する場合、葬祭ディレクター及びエンバーマーより用意された同意書に印鑑をおす必要があります。これは、ご遺体に対して切開や縫合をすることや、薬品を使用することへの同意と許可をいただくためです。口頭だけでなく、書面で用意され、エンバーマーや施行する葬儀社はご遺体にたいして最大限の尊厳を持って、出来る限りの技術を提供することをお約束します。

これとは別に修復、そして今回私が学んできた再構築手術にたいしても別紙で同意書が用意されます。特に訴訟大国アメリカでは詳細部分まで家族に説明をし、同意及び許可をもらいます。日本でも遺体損壊と言われてしまわないために、書面で必要となります。さて、ここでご家族への処置内容ですが詳細部分の説明は必要なのかどうか。実際に修復、再構築手術と言っても必ずしもご生前のようになるとは限りません。また、大きな事故等の場合ご生前を取り戻す、ご生前のようにとは難しく、ご対面可能というImpossibleをPossibleにすることにご家族は希望を託し、エンバーマーは精一杯の技術と努力をする。同意書には、そこをつなぐ役割もあるのかもしれません。

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