エンバーミング 上級再構築手術

 前列左から2番目が私です。

無事にアメリカより素晴らしい技術を学び帰ってまいりました。

Advanced Postmortem Reconstructive Surgery
修復というレベルではなく再構築手術というものになります。
ハンズオンと言って、実際に科学のために寄付されたご遺体での講義と実践を受けれたことに、私が担当させていただいた名もしらぬお婆様に感謝をしたいと思います。
何を学んだかの詳細は、講師であるバーニー氏の意向でおはなしすることはできませんが、今までに家族とのご対面が不可能と思われてきた事故等様々な状況で亡くなった方が、ご対面可能となること。何度も悔しい気持ちを経験した私には、素晴らしいことを学べてエンバーマーとしてだけではなく、人として成長できたのではないかと思えました。
講師となるバーニー氏は中でも第1人者と言える方で、もとは法医学のファームで仕事をされていたのですがエンバーマーとなり、現在の修復ではなくご遺体の再構築手術をされるようになり未だアメリカ全土より難しいケースに携わっていらっしゃいます。

実際、今回学んだ事を今までに何度か経験のあった私は、自分の技術となった事を実感し、バーニー氏の言うエンバーマーのみがご家族のご希望及び同意の元できる再構築手術であること、自分がそのエンバーマーであることに意味を感じ、そして感謝し、今後この技術を役に立てたいと考えます。
全てにおいて、アメリカでの技術が日本で当てはまるとは言えず、また色々な面での準備は出来ておりませんが、近いうちに実際に必要な方へ提供できるように準備していきたいと思います。

エンバーミングのご相談は 株式会社くぼた まで

Licensed Embalmer Kubota, Rei

エンバーミング 赤さん

なんだかもう秋ですね。ぐっすり寝てしまいついつい寝過ごしてしまいそうです。

今日は、ひさしぶりの投稿で赤さんのエンバーミングを書きたいと思います。

赤さんは成長度合いによって、エンバーミングの処置の方法もガラっと変わっていきますが、出来る限りお母さんやお父さんが最後に抱っこできるように心がけています。赤さんへの処置はとても繊細で、大人の方より更に気が抜けません。赤さんが亡くなると、やはり普通の事ではないわけで、まわりの人は騒いでしまうようですが、エンバーマーとしてご家族の気持ちを考えて亡くなった状況や、家族の状況等、処置に必要な情報以外は詮索したくないです。ただただ、赤さんが抱っこされたい人のもとへ行けるように、と願いをこめて丁寧にエンバーミングします。赤さんは、身体の多くが水分で出来ていて、動脈は細く、皮膚が薄くホルムアルデヒドの乾燥も強く影響されますし、大人とは違う体勢です。薬品の選定も細かく気を配り、注入も弱で行う場合が多いですが、様々な理由で少し強めにしたり、といつも以上に気をかけます。大事に大事に育てられる赤さんは、エンバーミングも大事に大事にされますので。

Licensed Embalmer of Hawaii Rei Kubota

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悲しみによる肉体的な影響

こちらではエンバーミングに関してお知らせをしていますが、本日はわかりやすく書いてあった悲しみが起きた時のお話があったのでご紹介します。

愛する人を亡くした時に、悲しみや寂しさという感情が起こることは多くの方が予期できますが、実は身体にも様々な症状が起きることがあります。例えば、眠れない、胸や胃の痛み、過食、拒食、集中できない、記憶があいまい、亡くなった方の病気と似た症状、等です。これらは、悲しみを感じた時の身体の変化としてはとても正常なことなのです。しかし、身体的につらい症状が続く場合、感情へ悪く働いてしまう場合もあります。身体がつらければ、無理をせず病院へ行くことをおすすめします。病院へ行く前に自分で出来そうでしたら、下記を参考に行ってみて下さい。

1)休む:精神的な疲労は身体的な疲労につながりますので、身体を休ませます。眠れない時は無理に眠ろうとせず、ハーブティを飲んだり優しい曲を聴いてリラックスをします。

2)自分自身にやさししてあげる:やらなければいけない事を減らして、まぁいいか、の気持ちを大事にします。

3)健康な食事:水分をきちんと摂取し、健康的な食事をこころがけます。

4)良くない習慣を避ける:お酒や薬を多く摂取すること、過食をやめます。良くない習慣は、その悲しみを一時隠すだけで助けにならないだけでなく、心の穴を埋めていく大事な時間を遅らせてしまいます。

この文は、小冊子で用意されていたものです。日本語に訳しても分かり易く、親しみやすさを感じました。悲しみに伴う症状とは多様であり、人それぞれですよね。あまり他人と比較せず、無理をせず、評価をせず、ゆっくりと自分と向き合う時間を持てたらいいなと感じます。

Licensed Funeral Director of California Rei Kubota

エンバーミング ESCO通信 Vol1 Sealit

ESCO製品の中にある「Sealit(シーリット)」は、高分子吸収体のポリマーで水分を含むとゼリー状になり固まります。他社でも似た製品はありますがESCO社のこのシーリットは粉のキメが細かく飛び散りにくく、吸収力が高いです。互いにくっつきあい、さらに周りにくっつく性質ですので、他社のようなオムツに入っているポリマーとは違いぼそぼそした粘土状になることはありません。

エンバーミングの際の切開部分の漏れを予防したり、ユニオノール(人型納体袋)にご遺体と一緒に入れて漏れを予防したりします。解剖ケースが多い施設では、頭部の縫合の際に、海外搬送のケースにも、漏れを防止するため重宝されています。

最近では病院などでこのポリマーが使用されているのを耳にします。ただ、量を間違えてしまうと、数時間後に開口部などからぼそぼそしたものが溢れている、なんて事が起きている場合があるそうです。

是非、興味のある方は 株式会社くぼた までご連絡下さい。こちらの製品は法人様でしたら販売することが可能です。

 

エンバーミング 日本人

先日、警察関係の方々とお会いして、ランチをしながらお話をする機会をいただきました。 お仕事に誇りをもちながらも、やはり悲しいケースには涙してしまう話を聞く事が出来て、大変貴重な時間を持つことができました。彼らは、エンバーミングの事をご存じで法医学側を通じて、エンバーミングの研修で知識を得たそうです。遠く海外の事故等で亡くなった方はケースによりエンバーミングされ、日本へ帰ってきてから、検案を受けるそうですが、国によってエンバーミングは大きな差があるそうです。日本のエンバーミングはとても丁寧です、とおっしゃっていました。日本でもエンバーミング資格者である私は、とてもうれしい気持ちになりました。日本人の器用さと、勉強熱心さは、エンバーミングに大きな貢献をもたらしていると思います。

薬品のご説明のために伺ったエンバーミング施設で、エンバーマーの方々と色々なお話をした時も、熱心な気持ちや、故人や家族のためにより良い技術を提供したい、という彼らの気持ちはとても清々しく感じました。こんなエンバーマーのいる施設のエンバーミングはもっと素晴らしい技術を習得して、日本のエンバーミングを引っ張っていくのではないかな、と感じました。

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